law-shikaku’s diary (法律の勉強)

勉強ノート的な感じです。少しでも分かりやすく書ければと思います。

【刑法】事実の錯誤

f:id:ht0401003z:20210124053748j:image

具体的事実の錯誤、抽象的事実の錯誤ってなんだ、、、😭

 

例えば、Xが、Aを殴ろうと思って、殴ったらBだった場合、

Xは、具体的に対象を見誤っている。

しかし、抽象的には、見誤っていない。

Aを抽象化すると、人であり、Bも抽象化すると人である。

人を殴ろうと思って、人を殴ったので、同じ構成要件に該当する。

つまり、同一の構成要件の範囲内で、具体的な事実について錯誤がある。

これを具体的事実の錯誤という。

 

次に、XがAを蹴ろうと思って、蹴ったらAの飼い犬Cだった場合、

Xは、具体的に対象を見誤っている。

さらに、抽象的にも見誤っている。

Aを抽象化すると人であり、Cを抽象化すると物である。

人を蹴ろうと思って、物を蹴っているので、同じ構成要件には該当しない。

つまり、同一の構成要件の範囲外で、抽象的な事実について錯誤ある。

これを抽象的事実の錯誤という。