law-shikaku’s diary (法律の勉強)

勉強ノート的な感じです。少しでも分かりやすく書ければと思います。

【刑法】構成要件的故意

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故意は、難しいですね。

本来、故意の有無は、内心の問題なので、責任段階で検討されるものです。

しかし、通説は構成要件を違法・有責な類型と考えるので、構成要件段階でも故意の有無を検討することになります。

この場合の故意を構成要件的故意といい、責任段階での故意を責任故意と言います。

 

構成要件的故意が有ると言えるためには、通説は犯罪事実の認識・認容が必要とされています。

噛み砕いて言うと、自分の行為が犯罪であると分かっていて、この犯罪を何としても実現させたいという強い意思までは必要なく、犯罪が実現されても構わないという程度の意思で足ります。

そして、犯罪は、客観的構成要件として示されているので、客観的構成要件に当たる事実の認識・認容が必要という事になります。

この、客観的構成要件は、①実行行為②結果③因果関係なので、これら3つに当たる事実の認識・認容が必要という事になります。